入力に使用した資料 底本の書名 香川県史 別編Ⅱ 年表 近代 底本の編集 香川県 底本の発行 香川県 底本の出版 四国新聞社 底本の発行日 平成三年三月二十日 入力者名 渡辺浩三 校正者名 渡辺美智子 入力に関する注記 ・文字コードにない文字は『大漢和辞典』(諸橋轍次著 大修館書店刊)の 文字番号を付した。 ・JISコード第1・2水準にない旧字は新字におきかえて(#「□」は旧字) と表記した。 登録日 2003年3月20日
1926 (大正15年・昭和1年)〈大正15年12月25日改元〉 政治・経済 1・20 日本農民組合香川県聯合会が第3回大会で,無産政党の成立に全力を傾倒 する旨を決議(日農関係資料) 2・1 仲多度郡選出県会議員の補欠選挙を執行.(1区)戸倉兼太郎(2区)三 谷九八が当選(香川県報) 2・2 大正15年度県歳入出予算を定める.歳入経常部343万0699円.臨時部23 万0700円,計366万1399円.歳出経常部242万0886円,臨時部124万 0513円,計366万1399円(香川県報) 2・22 郡市長・警察署長会議を招集.知事が小作争議の解決に尽力するよう訓示 (香川県報) 3・10 県が市町村から県庁往復に要する日数を調査.鉄道・軌道・乗合自動車の 通じる町村は125で,県庁へ日帰り可能の町村は70,往復に2日以上を 要するが104町村(うち3日以上22町村)(香川県政史年表) 5・18 内閣で高松市・木太村・太田村を高松都市計画区域として.また丸亀市・ 土器村・南村を丸亀都市計画区域として認可(公文雑纂) 5・26 郡市長会議を開催.知事の訓示及び指示事項(郡長廃止善後措置・地方制 度改正・衆議院議員選挙法改正・地方改善・青年訓練所設置・自作農創設 維持など)(香川県報) 5・27 高松商業会議所と高松実業組合連合会主催による全国産業博覧会(昭和3 年3月高松市で開催)開設期成同盟会の -382- 発足式を県公会堂で挙行(高松市主催全国産業博覧会誌) 6・1 四国銀行が善通寺町に支店を設置(香川新報) 6・25 県が米穀検査規則と麦検査規則を1本化して穀物検査規則を制定.合格米 に対し4段階の等級検査を実施する(7月1日施行)(香川県穀物検査創 始三十周年記念誌) 7・1 県庁機構を改編.知事官房(秘書係・文書係・統計係)内務部(地方課・ 土木課・会計課・農林課・商工水産課)学務部(学務課・社会課・社寺兵 事課)警察部(警務課・高等警察課・保安課・衛生課・巡査教習所)(内 務省史) 7・1 郡長及び郡役所を廃止(香川県報) 7・3 労働農民党香川県支部聯合会の発会式を県公会堂で開催(無産者新聞) 7・5 県が輸出用食用蛙普及のため,仏生山町平池養蛙場からオタマジャクシ 100匹ずつ県下各町村へ無償配布.このころから食用蛙ブームとなる(坂 出市史年表) 8・1 県が自作農創設維持資金貸付規則を定める(9月3日に大正15年度維持 資金歳入出予算に30万7181円を追加)(香川県報) 8・17 帝国実業貯蓄銀行高松総代理店が,本店の営業停止に伴って休業(香川新 報) 9・4 四国水力電気株式会社が徳島県三縄村に建設中の第2発電所完成.電力は すべて香川県へ送電する(香川新報) 9・28 知事浅利三朗が朝鮮総督府警務局長に転任し,代って山形県知事三浦實生 が本県第20代知事に任官(歴代香川県知事調) 10・15 日本農民組合香川県聯合会の臨時大会で,農林省小作制度調査会が発表し た小作法案は地主本位で.小作農民の利 -383- 権を無視したものとして絶対反対を決議(日農関係資料) 11・4 都崎秀太郎死去(75)元県会議長,衆議院議員(高松市史年表) 11・5 四国水力電気株式会社が,西讃電気株式会社を合併(香川新報) 11・19 高松商品陳列所で国産愛用展開催(香川新報) 11・- 満濃池かさ上げ工事着手.工事費総額47万円(半額国庫補助)(香川新報) 12・2 米穀需給調整のため,香川県に米穀倉庫設置を県会から内務大臣に上申書 提出(通常県会議事速記録) 12・3 県処務細則中,社寺兵事課を兵事課に改め,青年訓練・軍事救護・学校教 練に関する事項を加える.社寺に関する事項は社会課で扱う(香川県報) 12・16 綾歌銀行と大内銀行が合併,香川銀行と改称して発足する(本店坂出町・ 資本金308万8000円)(香川新報) 12・18 日本農民組合香川県聯合会が,日本農民党・社会民衆党及び日本労農党出 現に反対し,労働農民党死守を声明(日農関係資料) 12・21 通常県会で「土器川河川改修工事促進」の意見書(内相あて)及び「多度 津港修築・丸亀港浚渫工事施行ニ県ノ相当ナ補助」要望の意見書を採択(通 常県会議事速記録) 12・24 大正14年度県歳入出決算を告示.歳入経常部382万9597円4銭.臨時部 92万5817円96銭7厘.計475万5415円7厘.歳出経常部236万9859 円19銭,臨時部166万6463円40銭,計403万6322円59銭.差引残金71 万9092円41銭7厘(香川県報) 12・25 知事官房から天皇崩御により昭和改元の通牒を警察署長,市町村長,中等 学校長に移牒(香川県報) 12・27 琴平銀行が,本日から昭和2年1月15日まで臨時休業することを発表(金 -384- 融不安始まる)(香川新報) -381- 社会・文化 2・8 県が選奨生規程を定める.小学校児童中,知能・身体優秀な者を知事が選 定,県立学校へ優先入学させ,在学中の授業料を免除し,学資金を補給す る(香川県報) 3・21 国鉄高徳線の志度・讃岐津田間が開通(香川新報) 4・7 屋島登山電気鉄道株式会社に木田郡古高松村から屋島山頂に至る登山鉄道 の設立認可(6月5日免許状下付)(香川新報) 4・9 県が農業争議はすべからく調停和解を遂げ,共存共栄するよう告諭.また 郡市町村,警察署に対し農業争議対策を訓令「振農自治組合規約準則」を 示す(香川県報) 4・- 尾崎放哉死去(42)自由律の俳人で流浪のすえ,土庄町西光寺南郷庵に住 む(続・讃岐人名辞書) 5・1 県下のメーデーは郡部ごとにデモ行進を行う(小豆郡は除く)(香川新報) 5・10 琴平町で人力車が自動車による営業不振からスト(~12日)(大阪朝日新 聞) 5・16 痘瘡予防のため,当分の間祭礼・供養・興行・集会等群集することを禁止 (香川県報) 5・17 県が青年訓練実施要項を定める(香川県報) 5・27 市町村内各実業補修学校毎に1公立青年訓練所を併設する(香川県報) -382- 5・28 県が警察署長会議を開催.指示事項(暴力行為等取締り・犯罪予防検挙・ 交通取締り・工場災害予防・衛生思想の普及など)(~29日)(香川県報) 5・28 県が高等小学校に実業科目を加えるよう訓令(香川県報) 5・30 讃岐叢書「南海通記」香西成資著(高松市藤田積善堂・丸亀市藤田遷善堂) 刊(香川県文学史年表) 6・20 香川県警察罰令中,他人の訴訟紛議に干渉,多衆団結して交際を断つ者に 対する罰則を明確化(香川県報) 6・20 本日午後4時20分.阿讃鉄道猪ノ鼻トンネルが貫通.大正13年8月着工, 延長3717メートル(香川新報) 6・30 各市町村立青年訓練所の設置を認可(香川県報) 6・- 荻原井泉水編,尾崎放哉俳句集「大空」(春秋杜)刊(香川県文学史年表) 6・- 「大川郡誌」を刊行(大川郡誌) 7・1 県が善行者の褒賞下賜上申手続を定め,市町村・警察署に訓令(香川県報) 7・1 県が工場法施行細則を定める(香川県報) 7・6 県下に集中豪雨が襲い,土木被害の総額は約40万円(柞田川丸井橋流失 ・香東川堤防36メートル・土器川堤防15メートル決壊等)(香川新報) 7・9 日本農民組合の機関誌「土地と自由」が今月から月1回香川版を発行(土 地と自由) 7・26 大阪毎日新聞社高松通信部開設(昭和2年10月11日支局に昇格)(高松 市史年表) 8・24 県が9月1日から始まる勤倹奨励強調期間の実行事項として,小・中学生 は毎朝5時起床,始業30分前に登校するよう学校長あてに通達(香川県 報) -383- 8・- 松尾明徳「山崎宗鑑」(山崎宗鑑研究会)刊(香川県文学史年表) 9・5 日本農民組合青年部の香川支部聯合会大会が木田郡平井町花園座で開催さ れ,雄弁大会の開催・農民大学統一等が可決(同志社大農民労働運動関係 資料) 9・18 香川県薬剤師会の設立を認可(香川県報) 9・27 県警察部が,土地立入禁止・立毛差押反対・耕作権確立を目的とする多衆 運動を禁止.違反者は2か月以下の禁固または罰金に処せられるとの警告 書を配布(日農香川県聯合会関係資料) 10・5 丸亀市の上水道が完成.土器川を水源として日量2万7000石を給水(香 川新報) 10・26 融和団体の香川県一心会が結成(香川県社会事業概要) 11・19 日本農民組合四国中国地方協議会が日本農民党・関西民衆党及び地方政党 排撃を声明(農民労働運動資料) 11・27 県が懸賞または富籖類似に関する射倖行為取締規則を定める(香川県報) 11・27 狩猟法施行規則中の鳥獣種類に対し地方名称を告示(ごいさぎ=ごい・み さご=びしやご・くひな=くろとり・ひよどり=ひよ・かけす=かしどり 等)(香川県報) 12・10 県立工芸学校(高松市西浜新町)第3校舎から午後6時ころ出火し.第2 ・第3両校舎,本館一部(職員室)等を焼失(香川新報) 12・18 琴平急行電鉄株式会社設立(香川新報) 12・21 琴平電鉄株式会社が栗林公園前・滝宮間の電車営業を開始(香川新報) 12・25 県学務部長から天皇崩御につき各学校1日限り休業とし奉悼の誠意を -384- 表すよう通牒(香川新報) 12・25 知事官房から市町村長・中等学校長等に大喪につき注意事項を通牒(香川 県報) この年 春ころから県下に小鳥の飼育と投機熱が広がる.飼育は十姉妹10万羽・ カナリヤ4万羽・セキセイ3万羽・セキセイの雛一つがい40円の相場 (新宇多津町誌) この年 県人口71万0442人,世帯数14万4684戸(香川県人口移動調査報告) 1927 (昭和2年) 政治・経済 1・26 県が県会議員定員を30人と定める(大川郡3・木田郡3・小豆郡2・香 川郡3・綾歌郡5・仲多度郡4・三豊郡6・高松市3・丸亀市1)(香川 の歩み) 1・29 高松合同運送株式会社創立(本店高松市新湊町・資本金10万円)(香川新 報) 2・1 琴平銀行が自然休業を広告(香川新報) 2・15 多度津銀行で取付騒ぎが起こる(香川新報) 2・15 市町村長会で知事が県税賦課徴集事務.特別税戸別割.自作農奨励.青年 訓練趣旨普及徹底などを指示(~16日)(香川新報) 3・15 丸亀合同運送株式会社創立(丸亀市浜町)(香川新報) 3・25 「丸亀港改築国庫補助に関する建議」衆議院で可決(公文雑纂) 3・27 昭和2年度県歳入出予算を定める.歳入経常部355万1996円,臨時部37 万5014円,合計392万7010円.歳出経常部250万3894円,臨時部142 万3116円,合計392万7010円(香川県報) 3・- 藤本金助,平木幸助らが日本農民党香川県聯合会を結成(社会運動情勢) 4・20 県選出衆議院議員三土忠造が,県 -385- 人として初めて田中義一内閣の文部大臣で入閣(香川の歩み) 4・22 全国的規模の金融恐慌の勃発により県下各金融機関が一斉に休業(~23 日)(香川新報) 4・27 木田郡第3区の県会議員補欠選挙を執行し,三木将雄が当選(香川県報) 5・17 知事三浦實生が休職となり,代って元千葉県知事元田敏夫が本県第21代 知事に任官(歴代香川県知事調) 5・18 労働農民党,日本農民組合,水平社の合同会議で県会議員選挙対策委員会 を設置(日農関係資料) 6・10 丸亀銀行が山陽銀行に吸収合併仮契約(9月1日合併)(香川新報) 6・26 坂出同盟銀行と讃岐銀行が合併し,株式会社同盟銀行として発足(香川新 報) 7・25 普通選挙法による県会議員の有権者数は,14万8721人(前回選挙より3 万7179人増)(香川県報) 8・8 市町村長会を開催.知事が県会議員選挙・市町村の財務・自作農創設維持 ・産業組合の誘掖・全国産業博開催・農繁期託児所・海外移住組合法など で指示(香川県報) 8・10 県警察部が9月25日執行の県会議員普通選挙に備えて「有権者の心得」 等ポスター1万2000枚,パンフレット13万6000枚を配布(香川県政史 年表) 8・12 県下警察署長会議を招集.警察部長が警備・民衆の警察理解・火薬取締り ・犯罪予防・衛生などにつき指示(香川県報) 9・2 引田町の網元,野網和三郎が安戸池で鹹水魚の養殖を始める(海を拓く安 戸池) 9・5 県下警察署長会議で知事が警察官の選挙取締りに関する言動に注意するよ う訓示(香川県報) -386- 9・14 県内務部長が各工場主に,県会議員選挙での従業員の投票権行使に十分機 会を与えるよう依頼の通牒(香川県報) 9・25 普通選挙による初の県会議員選挙を執行.当選者氏名(大川郡)広瀬小三 郎・木村弥代二・渡瀬卯太郎(木田郡)溝淵松太郎・三木将雄・森与平太 (小豆郡)大森康守・水野邦次郎(香川郡)津森之治・宇喜多幸太郎・平 野市太郎(綾歌郡)木村栄吉・瀬尾等・中村康三・亀井萬太・松浦伊平(仲 多度郡)今井浩三・安達賢・古川藤吉・遠山源治(三豊郡)請川杢治・塩 田正太郎・合田丈夫・宮本秋四郎・近藤朋一・松田友良(高松市)中村皎 久・湊力蔵・今澤義三郎(丸亀市)若山祥太郎(香川県報) 10・20 臨時県会招集.第24代県会議長に木村栄吉,副議長に請川杢治を選出(香 川県報) 10・22 小鳥仲買業には物品販売業として課税する旨,県内務部長が市町村長に訓 令(香川県報) 10・24 県が各町村長に対し,隣村との合併の推進及び町村組合の組織化を指導 (松尾村文書) 11・10 民政党香川支部の発会式を県公会堂で開催(香川新報) -384- 社会・文化 1・21 高松・長尾間に乗合定期自動車が開通(香川新報) 1・25 県が昭和天皇の朝見の儀に下された勅語謄本を各学校に移送,奉読式を行 わせる(香川県報) 2・6 日本農民組合香川県聯合会が日農総本部絶対支持を声明(同志社大農民労 働運動関係資料) 2・13 日本農民組合香川・愛媛・徳島3県聯合会が,堅実派同盟及び日本労農党 排撃を決議(同志社大農民労働運動関係資料) 2・15 県が小鳥市場の開設を許可制とする(香川県報) 2・28 日農香川県聯合会が,第3回執行委員会で小作慣行改善調査答申書に絶対 反対の立場を表明(日農関係資料) 3・15 琴平電鉄が滝宮・琴平間の営業を開始(高松・琴平間が全面開通)(香川 新報) 4・3 国鉄予讃線高松・松山間(192キロ)が全通(四鉄史) 4・22 琴平電鉄が,栗林公園・高松(現瓦町)間の営業を開始(香川新報) 4・24 全日本農民組合香川県聯合会創立大会を川津農民会館で開催(土地と自由) -385- 4・28 国鉄土讃線阿波池田・財田間19,8キロが開通(昭和史の証言) 5・1 県下のメーデーは郡部ごとにデモ行進を行う(香川新報) 5・5 坂本村農民会館で農民学校の開校式が行われる(校長・大林千太郎)が, 翌日,講師の羽原正一.大林熊太が検束される(土地と自由) 5・15 財団法人鎌田共済会の社会教育会館が開館(香川県社会事業概要) 6・1 綾歌郡土器村字西村で土地を巡る小作争議が発生(土器事件)(土地と自 由) 6・23 井上通女190年祭を県立丸亀高等女学校講堂で執行(香川県政史年表) 7・5 県が市町村で懇談会,講演会等による融和事業促進を通牒(松尾村文書) 7・20 日本農民組合香川県聯合会第5回臨時大会で,立入禁止,立毛差押の撤廃, 耕作権の確立,水利費地主全額負担,産米麦検査制度の撤廃,言論集会出 版の自由確保を宣言(日農香川県聯合会関係資料) 7・- 荻原井泉水編「放哉書簡集」(春秋杜)刊行(香川県文学史年表) 8・20 甲子園で開催の第13回全国中等学校野球大会で高松商業が広陵中学を5 -1で破って優勝(香川新報) 9・13 県学務部長が市町村長に少年職業紹介事業施設の趣旨を述べ,適性に応じ た就職指導をするよう訓令(香川県報) 9・20 小鳥市場取締規則施行(香川県報) 9・- 土庄町南郷庵に尾崎放哉の句碑建立(ことひら) 10・1 融和団体の讃岐昭和会(会長は知事)が設立(香川県社会事業概要) 10・1 第8回勤倹奨励強調期間(節酒 -386- 節煙・早起き・時間励行・公共設備愛用・金銭収支記帳・必要以外の品物 不買・公会出席の実行を強調)(~7日)(香川県報) 10・6 香川県獣医師会が設立(香川県報) 10・10 香川新報主催「讃岐十景」投票で安原村最明寺などが決定(四国新聞百年 史) 10・11 県が青年訓練所に規定日数の9割以上出席した者に精勤章を与える旨訓令 (香川県報) 11・3 本年から明治節を制定し,学校は生徒児童参集し祝賀の式を行う(香川県 報) 11・- セキセイインコ・十姉妹など,小鳥相場暴落(坂出市史年表) この年 県人口71万8121人,世帯数14万5071戸(香川県人口移動調査報告) 1928 (昭和3年) 政治・経済 1・1 高松商業会議所が高松商工会議所と改称(香川新報) 1・7 大正15年度県歳入出決算を告示.歳入経常部391万4511円72銭,臨時 部110万5605円26銭7厘.合計502万0116円98銭7厘.歳出経常部246 万1075円56銭,臨時部192万7740円72銭5厘.合計438万8816円28 銭5厘.差引残金63万1300円70銭2厘(香川県報) 1・10 高松市五番丁に鉄筋コンクリート2階建て(一部3階)の市庁舎が完成. -387- 11日から開庁(新修高松市史) 2・20 普通選挙による最初の衆議院議員選挙(通算第16回)を執行.当選者(第 1区)宮脇長吉・小西和・戸澤民十郎(第2区)三土忠造・山下谷次・松 田三徳(香川県報) 2・22 朝倉菊雄(島木健作)・宮井進一が選挙批判演説に行く途中琴平で,治安 維持法違反として逮捕(三木町史) 2・26 労働農民党香川県聯合会から勝間村支部が脱退.以後4月10日の結社禁 止にかけて県下の支部は全て脱退(社会運動情勢) 3・15 治安維持法違反による共産党員の大検挙.県下で26名が検挙される(香 川新報) 3・20 高松市主催の全国産業博覧会が,玉藻城内桜の馬場で開催(~5月10日) 全国3府36県から出品.会期中入場者は48万7399人(高松市主催全国 産業博覧会誌) 3・28 昭和3年度県歳入出予算を定める.歳入経常部371万1376円,臨時部60 万0209円,合計431万1585円.歳出経常部256万4109円,臨時部174 万7476円,合計431万1585円(香川県報) 4・5 県が自作農創設維持の貸出資金として,昭和2年度に25万円の起債を定 める(香川県報) 4・7 日本農民組合香川県聯合会の白鳥本町支部が解散し,日農県聯合会傘下の 118支部は全滅(社会運動情勢) 4・26 労農党の県会議員平野市太郎が辞任.以後,同党の3県議(溝淵松太郎・ 中村康三・古川藤吉)も続いて辞任(香川の歩み) 5・8 四国水力電気株式会社第2発電所が.多度津町堀江に完工(香川新報) 6・11 県内務部長から町村に役場事務視察のため予告なしの臨時巡視を行うこと もある旨通牒(香川県報) -388- 6・28 小西甚之助死去(74)愛媛県からの分県運動,国会開設請願運動に奔走, 明治23年第1回衆議院議員に当選(讃岐人名辞書) 7・10 県に特別高等警察課を設置.思想・労働・外事・内鮮・出版関係に関する 事項を所管(香川県報) 7・15 県会議員補欠選挙を執行.当選者(木田郡)宮崎巽(香川郡)稲本元三郎 (綾歌郡)掘川嘉太郎(仲多度郡)小田栄(香川県報) 7・31 日本労農党系の全日本農民組合の県内各支部が解散(社会運動情勢) 8・4 県が昭和3年度の自作農創設維持資金として3万円を起債(香川県報) 8・14 市町村長会を招集.大礼記念事業・国産振興・メートル法実施促進・農作 物の病虫害駆除・実業補習教育振興・幼稚園設置・公益質屋営業・社会共 済事業などを指示(香川県報) 8・27 県内務部長が市町村長にあて,25歳以上男子の帰化人で2年以上市町村 住民たる者には公民権賦与のことを通牒(香川県報) 9・1 県水産試験場の指導船・寿丸進水(香川県海外出漁史) 10・4 第一合同銀行が香川銀行を買収(香川新報) 10・17 三豊紡績会社が丸亀市に分工場設置を決める(香川新報) 11・8 香川県水産試験場練習生規程を定める(香川県報) 11・10 即位礼で県庁はじめ諸官庁では男子は通常服またはモーニング,女子は白 襟紋付姿で奉祝.学校でも奉祝式(香川県報) 12・2 県が昭和3年度の自作農創設維持資金のため,更に31万円を起債(香川 県報) -386- 社会・文化 1・5 元日から5日まで高松郵便局が配達した年賀状は9万7888通(四国民報) 1・6 高松自動車学校が西浜新町高松グラウンドに開校(高松百年史) 1・12 県が個性尊重の教育及び卒業後の職業選択,上級学校への進路選択に関し て適当な指導をするよう市町村・各学校に指示(香川県報) 1・12 県が中等学校入学試験制度を改正.特定科目の筆記試験を廃し,口頭 -387- 試問・身体検査の結果により入学者を決定する旨を訓令(香川県報) 1・16 国鉄高徳線の讃岐津田・引田間の鉄道敷設工事が完工(香川新報) 1・20 県下中等学校聯合演習中,銃器で負傷者を出したことから,県学務部長が 射撃軍紀の厳守を通牒(香川県報) 1・22 琴平参宮電鉄が丸亀・坂出間の営業を開始(香川新報) 1・31 小豆郡三都村の皇子神社杜叢が国の天然紀念物に指定(香川新報) 1・- 阿野赤鳥の詩集「寂光流転」(詩洋杜)刊行(香川県文学史年表) 2・6 県海外移住組合の創立大会が県会議事堂で開催(組合長は知事)(香川新 報) 2・7 綾歌郡端岡村の讃岐国分寺跡と国分尼寺跡が史蹟に指定(香川新報) 3・10 四国水力電気株式会社が,栗林公園前・高松駅間の複線電車軌道を完成(香 川新報) 3・11 県立三豊農業学校(笠田村)が創立.県立農業学校は木田・香川・飯山・ 主基を合わせ5校に(香川県報) 3・20 国鉄高徳線引田・板西間.4月15日には津田・引田間が開業し,高徳線 が全通(四鉄史) 3・- 赤松景福の「讃岐名所歌集」(上田書店)刊行(香川県文学史年表) 4・1 高松市立第一中学校を高松高等小学校内仮校舎で開校(高松市史) 4・7 県立小豆島中学校が創立.県立中学校は高松・丸亀・三豊・大川・多度津 と合わせ6校に(香川県報) 5・29 県が警察・市町村・学校に融和事業の推進を訓令(香川県報) 6・23 県が農村託児所設置補助規程を定める(香川県報) 6・27 県内務部長が各中等学校長に学校生徒の入場料等を徴収する運動協議 -388- に参加させないよう訓令(香川県報) 6・28 方面委員を設置すべき市町村を指定.高松市・丸亀市・長尾・志度・津田 ・平井・香西・仏生山・土庄・草壁・坂出・宇多津・善通寺・琴平・豊浜 ・観音寺・仁尾の各町と牟礼村・庵治村(香川県報) 7・25 県が離職者の軍需工場等への転職斡旋・職業補導の実施・内職の紹介等を 市町村長に指示(香川県報) 8・5 坂出町の山田兼松がアムステルダムでの第9回オリンピックのマラソン競 技に出場.2時間35分29秒で第4位に入賞(香川新報) 8・14 元田知事が市町村長会議で高等小学校改善に関して,実業科教員の増員, 就学歩合(特に女子)の向上,設備の改善を指示(香川県報) 8・- 梶原竹軒著「讃岐人名辞書」刊行(香川県文学史年表) 9・11 翌12日にかけて県下に集中豪雨.被害総額約40万円(香川新報) 9・14 島電気株式会社の料金をめぐって,土庄町外5か町村の需要者が「島電気 値下げ期成同盟」を組織,電灯料の値下げを要求(香川新報) 9・20 小豆島自動車株式会社が設立(坂手村・資本金10万円)(香川新報) 10・1 高松高等商業学校内に社会科学研究団体六武会が結成、(4年10月に学校 から解散を命じられる)(社会運動情勢) 10・30 琴平急行電鉄株式会社(坂出町・資本金150万円)を坂出町公会堂で創立 総会(香川新報) 11・5 県学務部長が各学校に三大節・明治節等の学校挙式には天皇皇后両陛下の 御写真を奉掲するを原則とするとの文部次官通達を移牒(香川県報) 11・13 県が就学困難な児童に対し教科 -389- 書・学用品・被服・食料品費の二分の一を補助(香川県報) 12・1 高松市東瓦町に市営公益質屋開設(新修高松市史) 12・9 岐阜市で開かれた農民団体会議で,農民組合運動を暴圧された香川の奪還 運動を決める(土地と自由) 12・21 県が成人教育講座規程を制定.成人の思想啓導・科学知識及び産業知識・ 技能の啓発・生活改善に資することを目的とし,受講資格は20歳以上, 受講料は無料(香川県報) この年 県人口72万3733人.世帯数14万5102戸(香川県人口移動調査報告) 1929 (昭和4年) 政治・経済 1・5 田中定吉死去(60)衆議院議員当選6回,讃岐実業新聞社社長(新修高松 市史) 1・8 昭和2年度県歳入出決算を告示.歳入経常部383万2256円24銭,臨時部 98万5592円36銭2厘,合計481万7848円60銭2厘.歳出経常部252 万6637円60銭5厘,臨時部200万0191円25銭5厘,合計452万6828 円86銭.差引残金29万1019円74銭2厘(香川県報) 3・1 大川郡選出県会議員の補欠選挙を執行し,間島南海士が当選(香川県報) 3・19 昭和4年度県歳入出予算を定める.歳入経常部389万6921円,臨時部101 万6799円,合計491万3720円.歳出経常部273万1772円,臨時部218 万1948円,合計491万3720円(香川県報) 5・4 穀物検査規則を改め,移出検査の等級に新たに4等級を設ける(香川県穀 物検査創始三十周年記念誌) 5・5 国産実用品愛用全国名産品展覧会を県商品陳列所で開催(~25日・入場 者6万人)(香川新報) 5・5 小豆郡池田村に町制を施行(香川 -390- 県報) 5・24 大蔵省が県下の塩田の内84ヘクタールの整理を決定(香川新報) 6・5 財政緊縮のため県から市町村長に通牒.庁舎新築の規模は質実を旨とし, 校舎新築は平屋建ては不経済なのでなるべく2階建てとすることを指示 (香川県報) 6・18 県内務部長が町村長に対し,県費補助工事の執行にあたり予算額のままの 随意契約とせず,一般公開入札とすべき旨を通牒(香川県報) 7・5 知事元田敏夫が依願免官となり,代って山形県内務部長坪井勧吉が本県第 22代知事に任官(歴代香川県知事調) 8・3 県が市町村に対し,昭和5年度予算は整理緊縮の方針(4年度比1割減) で努力すべき旨訓令(香川県報) 8・17 県が市町村巡視規定を定める(香川県報) 8・29 地方財政の整理緊縮と一般県民の節約を推進する公私経営緊縮運動の計画 要綱を県が市町村長に通牒(香川県報) 9・2 市町村長会議を招集.知事が市町村会議員選挙.町村合併.改正地方制度. 工業勃興.干ばつ被害田.公私経済緊縮運動など指示(香川県報) 9・14 国体観念を明徴にし国民精神の作興に努め.勤倹力行を目標とする香川県 教化動員計画要綱を定める(香川県報) 9・- 社会民衆党関西事務局が香川県支部設置を目的に西尾末広等を派遣,高松 で演説会開催(社会運動情勢) 10・14 松家徳二死去(60)元衆議院議員当選5回(香川県政史年表) 11・19 三豊郡選出県会議員の補欠選挙を執行し,白川千代治が当選(香川県報) 11・23 香川県立種鶏場規程を定める(香川県報) 11・- 丸亀市公益質屋を設置(香川県杜 -391- 会事業概要) 12・1 坂出地方専売局高松工場で口付紙巻たばこ「敷島」「朝日」の製造開始. 当月の製造は敷島500万本,朝日790万本(高松工場五十年のあゆみ) 12・12 山田恵一死去(57)元貴族院議員(讃岐人名辞書) 12・25 県が荷車取締規則を定める(香川県報) この年 県が市町村農会が行う農事事項調査を刷新して,正確な作付面積・反当収 量調査の実施を求める(香川県報) -389- 社会・文化 1・8 県が青年訓練所規程を改正.入所の時期を4月とし,年齢16歳以上17歳 未満の者とする(香川県報) 1・10 県が婦人会設置標準を市町村及び学校に訓令(同12日,市町村婦人会準 則を通牒)(香川県報) 1・14 全国農民団体会議が,香川・愛媛の農民組合組織破壊が甚だしく,県会議 員に辞職を強要する等不法な弾圧があるとして望月内相に抗議(土地と自 由・号外) 1・19 全国農民団体会議の代表8名が高松に入り,農民運動暴圧について県に抗 議.特高課長は,なんら弾圧せずと答えてかみ合わず(土地と自由・号外) 1・20 全国農民組合総本部が各聯合会に対し,香川奪還闘争を指示(同志杜大農 民労働運動関係資料) 1・27 県工芸研究所を高松市西浜新町に設置(香川県報) 1・- 全国農民組合と自由法曹団が「香川奪還闘争」を展開(土地と自由) 1・- 「菊池寛全集・全12巻」が平凡 -390- 杜から刊行(香川県文学史年表) 2・6 小学校における中学校入学準備を目的とする特別教育又は正規外時間の学 習を禁止するよう通牒(香川県報) 3・9 琴平急行電鉄株式会社に坂出築港・琴平間の電気鉄道工事の施工が認可 (香川新報) 3・17 県が青年団及び処女会指導委員設置に関する規程を定める(香川県報) 3・31 県内のラジオ聴取現在数は1919と初めて1000を越える(香川県綜合郷土 研究) 4・21 屋島登山鉄道株式会社のケーブルカーが運転を開始(香川新報) 4・28 国鉄讃岐財田・阿波池田間の鉄道が開通(香川新報) 4・- 香川県津田高等女学校を開設(香川県報) 5・11 県が公立図書館補助規程を制定.市町村立図書館の普及と内容充実を図る (香川県報) 5・22 県が小学校長及教員職務及服務細則を定め,同時に規律を厳守し教育の進 展に努めるよう指示(香川県報) 5・26 次の路線を府県道に認定.平井志度線・栗林屋島線・鴨川停車場白峰線・ 滝宮宇多津線・本山停車場鹿隈線・三都草壁線・栗林停車場桜町線・屋島 停車場古高松線・志度停車場線・津田讃岐津田停車場線・三本松停車場線 ・白鳥本町讃岐白鳥停車場線・引田停車場線(香川県報) 6・1 大阪・高松・松山・博多間に航空郵便が開始(香川新報) 6・3 県学務部長が小学校建築の改善に際しては衛生室・静養室の特設,救急器 具の取付け,内務省式改良便所の設置等に配慮するよう市町村長に訓令 (香川県報) 6・5 栗林公園内に動物園開設(香川 -391- 新報) 7・- 平凡杜から「黒島伝治集」(新興文学全集)刊行(香川県文学史年表) 8・7 県学務部長が中小学校長に対し,生徒児童の運動競技会参加が学業修得の 妨げや多額の出費,品性上に悪影響を及ばさぬよう指導(香川県報) 8・20 金刀比羅宮社務所が雑誌「琴平山」を創刊(金刀比羅宮資料) 9・1 市立高松第一中学校第1期工事が竣工し,市内桜町の新校舎に移転(高松 市史) 9・4 日本共産党青年同盟香川地方組織準備会のメンバー検挙(社会運動情勢) 9・6 本年1~8月の県下の自動車事故は衝突142件(人と54件・自転車と29 件・荷車と13件・電車と4件)原因は運転手過失65件,被害者過失29 件(大阪朝日新聞) 10・7 失業問題の深刻化から.県が漫然と都会に出る労働者の都市集中防止を通 牒(香川県報) 10・26 県学務部長が市町村長に失業防止及び救済のための事業調節に関し通牒 (香川県報) 11・12 塩江温泉鉄道株式会社のガソリンカーが営業を開始(仏生山・塩江間) (香川新報) 12・21 県が土産物販売営業取締規則を定める(香川県報) この年 中河幹子「新しい短歌の理論」刊(香川県文学史年表) この年 県人口72万9116人,世帯数14万5839戸(香川県人口移動調査報告) 1930 (昭和5年) 政治・経済 1・1 大林森次郎死去(83)元衆議院議員当選2回(続・讃岐人名辞書) 1・7 昭和3年度県歳入出決算を告示.歳入経常部409万5090円47銭,臨時部 77 -392- 万5037円93銭2厘.合計487万0128円40銭2厘.歳出経常部258万 6890円91銭5厘,臨時部190万3024円41銭5厘,合計448万9915円33 銭.差引残金38万0213円7銭2厘(香川県報) 1・21 県が主要食糧農産物品種改良調査会規程を定める(香川県報) 1・30 県が昭和5年度営業税雑種税のうち漁船・猫車・馬車・人力車を廃税と決 める(松尾村文書) 2・20 第17回衆議院議員総選挙を執行.当選者氏名(第1区)小西和・戸澤民 十郎・宮脇長吉(第2区)三土忠造・山下谷次・矢野庄太郎(香川県報) 3・8 県が資源調査法による工場調査規則施行細則を定める(香川県報) 3・18 昭和5年度県歳入出予算を定める.歳入経常部367万2954円,臨時部47 万8051円,合計415万1005円.歳出経常部262万3891円,臨時部152 万7114円,合計415万1005円(香川県報) 3・27 豊稔池の築造工事完了(讃岐のため池) 3・- 三豊紡績株式会社丸亀工場(丸亀市塩屋町)が操業を開始(倉敷紡績百年 史) 4・9 県が副業奨励規程を定める(香川県報) 4・- 三木又吉らが愛郷青年同志会を結成(社会運動情勢) 6・7 県が市町村に対し予算編成及び執行について市町村財務の整理刷新を図る よう訓令(香川県報) 6・12 市町村長会議を招集.知事が農村経済の窮迫から,県外移住を奨励する訓 示並びに義務教育費国庫負担金増額・国産品使用奨励・肥料配給改善・失 業の防止救済・寄生虫の予防駆除などにつき注意(香川県報) 6・17 県が融和促進の目的により生業資金貸付規則を定める(香川県報) -393- 6・27 四国水力電気株式会社と高松電燈株式会社の合併が成立(香川新報) 7・9 丸亀市団扇組合創立(香川新報) 8・5 県が官公署・団体・学校が提携して国産愛用運動計画を樹てるよう通牒 (香川新報) 8・28 県内務・学務部長が市町村長に対し,不景気を理由に小学校教員給与の減 額は国民教育上憂慮すべきことであり,軽挙のないよう通牒(香川県報) 11・14 香川県稚蚕共同飼育所設置奨励規程を定める(香川県報) 11・17 県内務部長が国産品奨励に関し,品目を列挙し,市町村が外国品の購入を 必要とする場合はその事由を述べ,知事の承認を受けるよう通牒(香川県 報) 12・2 県内務部長が市町村長に対し昭和6年度予算は5年度に比し一段と整理節 約をもって編成するよう通牒(香川県報) 12・27 県会が屋島・小豆島を中心とする国立公園を速やかに指定するよう内務大 臣あての意見書を議決(香川県報) -391- 社会・文化 1・1 土産物販売営業取締規則施行.旅客に対し,強いて杖・履き物・雨傘等の 貸与や賽銭の両替え,一定の場所以外での客引き等禁止(香川新報) -392- 1・16 県学務部長が小学校長に対し,小学校卒業者の上級学校進学については適 性に応じ実業学校入学も勧奨するよう通牒(香川県報) 3・6 県学務部長が中等学校長に対し学生の思想問題に関し,公正穏健なる常識 を涵養させるよう指導に適切な方法を講じよと通牒(香川県報) 4・7 琴平急行電鉄坂出・琴平問を開業(四鉄史) 5・2 県立香川農業学校専攻科規程を定める(香川県報) 5・2 県立工芸学校の学科を金工・木工・漆工・建築の4科とする(香川県報) 5・7 丸亀市立図書館開館(丸亀市文書) 5・19 詩人生田春月(38)が播磨灘で投身自殺.6月,坂手港に引き揚げられる (続・蕃岐人名辞書) 5・30 県内務・学務両部長が市町村長に対し失業の防止救済のための施設整備の 重要性を通牒(香川県報) 6・1 軍人軍属応召者に対する鉄道運賃割引に関し,県学務部長が市町村長に令 達(香川県報) 6・7 栗林公園動物園内にプールが完工(香川新報) 8・28 県が不景気対策として小学校の学級整理を企てることのないよう通牒 (香川県報) 8・30 野口雨情作詩・中山晋平作曲の「高松小唄」発表会が高松市内町の聚楽座 で開催(高松市史年表) 10・1 第3回国勢調査実施.県人口73万2816人(官報) 10・5 「古高松村史」刊行(古高松村史) 10・30 知事が教育勅語渙発40年記念に,孝子・優良実業学校・教育功労者・神 祗功労者・兵役功労者・殖産功労 -393- 者・優良納税者・消防功労者・優良健康保険被保険者等を表彰(香川県報) 11・1 香川新報が「夕刊香川新報」を創刊(香川新報) 11・- 黒島伝治の「武装せる市街」が日本評論社から刊行(香川県文学史年表) 11・- 県教育会の商議員会が官民協力して教育第一主義を強調.教育機関の設置 ・廃合を慎重にして内容を充実,教育施設を整備することを決議(香川県 教育会五十年史) 12・17 国勢調査の結果,全国の失業者数は32万2527人,うち香川県は2182人 (官報) 12・27 県学務部長が県内寺社に寺社什宝類の管理を周到注意するよう通牒(香川 県報) この年 梶原竹軒著「古今讃岐名勝図絵」刊行(ことひら) この年 県人口73万2816人,世帯数15万0153戸(香川県人口移動調査報告) 1931 (昭和6年) 政治・経済 1・8 昭和4年度県歳入出決算を告示.歳入経常邸407万0032円17銭,臨時部 106万7733円79銭2厘,合計513万7765円96銭2厘.歳出経常部265 万3128円55銭,臨時部203万7671円16銭,合計469万0799円71銭, 差引残金44万6966円25銭2厘(香川県報) 1・22 香川県失業救済農山漁村臨時対策低利資金貸付規則を定める(香川県報) 1・28 県学務部長が市町村長に対し義務教育費国庫負担増額の精神に鑑み,不況 下の明年度予算編成で教員俸給を減額しないよう通牒(香川県報) 2・8 昭和6年度県歳入出予算を定める.歳入経常部365万4521円,臨時部53 万8684円,合計419万3205円.歳出経常 -394- 部251万1196円,臨時部168万2009円,合計419万3205円(香川県報) 2・11 貴族院多額納税議員互選人名簿を公示(香川県報) 3・5 仏生山町に県農事試験場を移転(香川県報) 3・10 県が森林を整備し治水の完璧を期するため3月10日を植樹日と定める(香 川県報) 3・10 香川県納税奨励規程を定める(香川県報) 3・17 三越呉服店(三越百貨店)高松支店が高松市内町に開店(香川新報) 3・25 衆議院が高松港に関する建議を議決(公文雑纂) 3・26 多度津港重要港湾指定に関する建議が衆議院で議決(公文雑纂) 4・1 大野原普通水利組合を豊稔池普通水利組合と改称(香川県報) 4・2 貴族院議員(多額納税)に大西虎之介が当選(在任期間昭和6・4・2~ 昭和20・2・9)(香川県政史年表) 4・2 塩飽海域への入漁を拒絶された下津井の漁民たちが,大挙して本島の塩飽 漁業組合連合会長宅を襲撃,大騒動となる(塩飽事件)(香川新報) 5・9 第27回全国産業組合大会が高松市で開催.組合員の負債整理促進対策を 協議(~11日)(香川新報) 5・19 社会民衆党香川県支部を結成(支部長三木又吉)(社会運動情勢) 5・25 市町村長会議を招集.知事が市町村財政経理・市町村合併・税法改正・納 税成績・穀物販売統制・有畜農業の普及奨励・蚕糸業組合法制定・農村託 児所・移植民奨励などにつき指示(香川県報) 6・5 県内務部長が市町村長にあて.俸給令等改正により月額100円以上の官吏 は減額されるが,市町村吏員のうち低額俸給者は減俸しないよう通牒(香 川県報) -395- 6・25 四国水力電気(株)が綾歌郡飯野村の飯野電燈(株)を合併(官報) 6・27 知事坪井勧吉が高知県知事に転任し,代って警視庁警務部長高橋雄豺が本 県第23代知事に任官(歴代香川県知事調) 6・28 全国労農大衆党香川支部が結成.支部長蓮井栄太郎・顧問田万清臣(社会 運動情勢) 9・25 県会議員選挙を執行.当選者氏名(大川郡)木村皓一・渡瀬貞・広瀬小三 郎(木田郡)森与平太・木村仁平・三木将雄(小豆郡)関貫一・大森康守 (香川郡)木出弥市・上原準一・真鍋清(綾歌郡)松浦伊平・木村栄吉・ 若山祥太郎・堀川嘉太郎・藤尾等(仲多度郡)三好清三郎・古川藤吉・今 井浩三・安達賢(三豊郡)白川千代治・安藤熊太郎・加地茂治郎・宮本秋 四郎・松田友良・近藤朋一(高松市)長尾秀太郎・今澤義三郎・中村皎久 (丸亀市)桑原生太郎(香川県報) 10・1 香川銀行を中国銀行が買収(香川新報) 10・9 県下中等学校長会議を招集.知事が教科用図書採択・郷土研究・卒業生指 導・校舎校具の保存整理修理などにつき注意(香川県報) 10・13 香川県団扇骨工業組合設立認可(団扇の研究) 10・19 県内務部長から市町村長あて昭和7年度地方予算は整理緊縮方針で編成す るよう通牒(香川県報) 10・26 臨時県会招集.第25代議長松田友良,副議長中村皎久(いずれも民政) を選出(香川県報) 12・11 県会で議長の散会宣言後,政友派議員だけで審議続行.翌12日,民政派 は本会議場で,政友派は議員控室で会議(いわゆる二重県会始まる)14 ~17日民政派の単独議決で閉会(大阪朝日新聞) 12・18 昭和5年度県歳入出決算を告示. -396- 歳入経常部382万1180円43銭,臨時部102万8336円20銭2厘,合計484 万9516円63銭2厘.歳出経常部255万0087円48銭.臨時部177万7245 円45銭,合計432万7332円93銭.差引残金52万2183円70銭2厘(香 川県報) 12・18 昭和7年度県歳入出予算を通常県会で議決.歳入経常部342万6563円, 臨時部87万5334円,合計430万1897円.歳出経常部239万7304円,臨 時部190万4593円,合計430万1897円〈香川県報) 12・18 知事高橋雄豺が休職となり,代って元福島県内務部長伊藤昌庸が本県第24 代知事に任官(歴代香川県知事調) -393- 社会・文化 1・11 高松実業聯合会が四国水力に電灯料値下げを申し入れ,消灯作戦で争う. 県内各地の商工会に電灯料金値下げの要求運動が広がる(香川新報) 1・21 香川県国粋会善通寺支部が結成(社会運動情勢) 1・- 丸亀の新浜塩田小作人70~80名が鹹水値下げに反対し組合を結成(大阪 朝日新聞) 2・9 大雪.午後3時から10日午前7時まで降りやまず平地で20~30センチ, 山間部で50センチの積雪(誉水村史) 2・15 八栗登山鉄道株式会社による八栗山ケーブルカーが開通(香川新報) 3・3 潟元塩田浜子・釜焚き600人が賃下げに反対してスト(~4日)(大阪 -394- 朝日新聞) 3・21 丸亀で団扇製造職工100人が問屋の買値下げに反対し組合を結成(大阪朝 日新聞) 3・26 衆議院が四国に国立総合大学設置に関する建議案を議決(公文雑纂) 4・1 県師範学校の学則を改正.本科第1部(200人)同2部(120人)専攻科 (40人)とする(香川県報) 4・1 県女子師範学校の学則を改正.本科第1部(200人)同2部(80人)専攻 科(30人)を置き,第2部の修業年限を2年とする(香川県報) 4・1 県立中学校の学則を改正.生徒の定員を高松1000人,丸亀・三豊・大川 各750人,多度津・小豆島各500人とする(香川県報) 4・1 高松市五番丁に市立診療所新設.7月7日から診療を始める(香川県社会 事業概要) 4・5 県が社会教育主事の廃止について訓令(香川県報) 4・16 県学務部長が各学校長・青年訓練所主事・青年団長等に天皇,皇族の御真 影奉掲の新聞,雑誌の取扱いには十分注意をするよう通牒(香川県報) 5・19 県学務部長が町村長・中小学校長・警察署長に社会福祉の増進に寄与して いる方面委員に一層配慮するよう通牒(香川県報) 6・8 知事が県下中等学校長会議で,生徒の風紀取締り・学資の節約・家庭教育 の振興・女子の農業教育について訓示(香川県報) 6・22 高松市丸亀町松田繁が会員組織で毎月1回ダンスの教授を始める(香川県 警察史) 6・23 航空郵便ポストが四国で初めて高松市広場に設置(高松百年史) 7・11 三豊紡績会社の従業員210名が -395- 賃下げに対してスト.不貫徹(~13日)(大阪朝日新聞) 7・15 県学務部長が市町村長に失業者に対し労働手帳交付の予定につき準備する よう通牒(失業救済事業実施)(香川県報) 7・21 全国労農大衆党香川支部が高松借家人組合を組織(代表川西小次郎)(社 会運動情勢) 8・23 元鬼無小学校の橋本仙太郎が,創作鬼ケ島(女木島)伝説を発表(高松市 史年表) 9・17 多度津地方に豪雨(午後8時雨量55ミリ/時)18日小豆郡大雨.河川氾 濫,福田村に洪水,家屋流失42軒・半壊71軒・田畑埋没17町歩・死傷 者9名(香川県報) 10・9 知事が県下中等学校長会議で,教職員を郷土研究に精通させるよう指示(香 川県報) 10・13 風雨強く,多度津・三本松で風速14メートル/秒.屋島駅の上屋が吹き とび,志度町で人家倒壊.雨量は100ミリを越し堤防決壊・田宅浸水・満 潮時の高波で安戸他の堤防破壊し魚類多数流失(香川県報) 10・24 全国労農大衆党の香川一般合同労働組合を結成(代表川西小次郎)(社会 運動情勢) 10・- 上旬.平野市太郎らが穀物検査改正期成同盟会を結成(香川郡を中心に768 名が加入)下旬,熊岡長七・古川藤吉らが仲多度郡を中心に米穀検査緩和 協議会を結成(社会運動情勢) 11・1 同日現在,県下の失業者数男1129人・女463人.前月比36人減(大阪朝 日新聞) 11・18 史蹟名勝天然記念物保存法により屋島を史蹟に指定(香川県報) 11・- 大岡正・兼岡勇らが日本交通労 -396- 働組合香川県支部準備会を組織(日本労働組合全国協議会系)(社会運動 情勢) 12・2 高松市内を中心に「新興教育」の読者,エスペランチエスト同盟,日本プ ロレタリア劇場同盟と連絡をとる左翼活動家11名が検挙される(社会運 動情勢) 12・22 県が方面委員規程を設置すべき市町村及び委員定数を定める.高松市(60) 丸亀市(37)長尾町(7)富田村(5)平井町(8)牟礼村(4)庵治村 (5)屋島村(5)土庄町(8)草壁町(3)仏生山町(8)香西町(6) 坂出町(15)宇多津町(8)山内村(3)坂本村(4)善通寺町(18)琴 平町(7)仁尾町(11)豊浜町(5)詫間町(8)財田村(4)(香川県 報) 12・25 社会民衆党香川県支部が高松で四国水力電気消灯反対同盟会を結成.四国 水力と交渉(~28日)(香川新報) この年 県人口74万2645人,世帯数14万9465戸(香川県人口移動調査報告) 1932 (昭和7年) 政治・経済 1・24 伊藤県知事が6年12月の県会議決を違法とし,第1号~23号議案の議決 を取消す旨を告示(香川県報) 2・1 県下警察署長会議で知事が選挙法規の励行.左翼活動家の言論取締り等を 指示(香川県報) 2・2 県内務部長が市町村長に対し起債の許可は必ずしも災害復旧・失業救済目 的に限るものではないが確実な財政計画を樹て,濫発に陥らないよう訓令 (香川県報) 2・5 県会議決事項取消処分に対し松田友良外13名から行政訴訟提起の請求が あり,2月9日臨時県会を招集(香川県報) 2・20 第18回衆議院議員総選挙を執行.当選者氏名(第1区)宮脇長吉・上原 平 -397- 太郎・戸澤民十郎(第2区)山下谷次・三土忠造・矢野庄太郎(香川県報) 2・23 上海事変拡大のため,陸軍第十一師団に応急動員令が下る(第十一師団歴 史) 2・27 県が昭和6年度災害土木復旧費のため41万円の起債を定める(香川県報) 3・1 善通寺第十一師団部隊が上海に上陸.3月14目まで中国軍と交戦(香川 の歩み) 3・17 蚕糸価額暴落のため,県下の製糸3工場が操業中止(香川新報) 3・28 全国融和事業協議会(2月29~3月1日)の協議事項,昭和7年度の融 和方策等を県学務部長が市町村長・学校長に移牒(香川県報) 3・28 塩飽漁業組合聯合会と下津井漁業組合の間で塩飽漁場入漁協定が結ばれる (しわく騒動記) 4・1 香川県基金規程を改正.基金を賑恤救済・栗林公園・工芸学校・援護・粟 島航海学校・小学校教員待遇補助・就学奨励・男女青年団体事業奨励の8 基金とする(香川県報) 4・1 取消しとなった昭和7年度県歳入出予算を定める.歳入経常部347万6387 円,臨時部97万9797円,合計445万6184円.歳出経常部234万3882円, 臨時部211万2302円,合計445万6184円(香川県報) 4・17 昭和6年度稲作が螟虫のため近年まれな惨害.その対策として藁及び株の 処分法につき県が訓令(香川県報) 5・11 香川郡選出県会議員補欠選挙は木出弥市が無投票当選(香川県報) 5・20 県内務部長が繭糸価の安定については政府が根本的改善策に向けて邁進中 につき,不安を取除き奮励するよう関係団体に通牒(香川県報) 6・21 農村団体代表者・篤農家が参加して,県主催の農村不況対策懇談会開催 -398- (香川新報) 6・28 知事伊藤昌庸が休職となり,代って茨城県知事君島清吉が本県第25代知 事に任官(歴代香川県知事調) 7・10 県民の献金による軽爆撃機「香川号」の命名式を善通寺第十一師団練兵場 で行う(香川の歩み) 7・20 県内務・警察部長が各警察署長に対し「金融界ノ動揺ニ乗スル不正業者取 締方」を移牒(香川県報) 8・6 県内務部長が誘蛾灯を設置するなど螟虫駆除の奨励を通牒(香川県報) 8・17 県下警察署長会議を招集.知事が大衆運動を誘発させないため農山村及び 都市中小商工業者の窮乏と救済運動には深い理解を,共産主義者には警戒 防遏に努めるよう訓示(香川県報) 8・30 三豊郡選出県会議員の補欠選挙を執行し,金子柳太郎が当選(香川県報) 9・1 県が土木出張所規程を定める(出張所は長尾・高松・土庄・善通寺・観音 寺の5か所)(香川県報) 9・8 市町村長会で知事が国民更生運動・経済更生施設・農業土木事業・農村振 興土木事業・地方財政の運用等を指示(香川県報) 9・9 県が小麦増殖奨励規程を定める(香川県報) 9・14 時局匡救の臨時県会開会.農村救済のため168万円の臨時予算を可決(香 川新報) 9・28 県が農村振興土木費補助規程を定める(香川県報) 10・11 香川県経済更生委員会規程を定める(香川県報) 10・15 県内務部長が市町村長及び農会長に対し産米改良奨励を通牒(香川県報) 10・20 県が農村匡救耕地整理事業補助規程を定める(香川県報) 10・24 香川県経済更生委員会設置.会長 -399- に知事.委員は35名で,県経済更生計画樹立及び実行の調査諮問期機関 となる(香川新報) 10・30 県が農事改良組合規約準則と同組合奨励規程を示し,組合設置と事業奨励 を市町村長・農会長に訓令(香川県報) 10・30 農村の自力更生のため,農事改良組合に奨励金を交付(香川県報) 11・1 県が農山漁村における共同作業場奨励規程を定める(香川県報) 11・11 本県物産の販路拡張を図るため東京市麹町区(#「麹」は旧字)丸ノ内ビ ル内に県物産販売斡旋所を設置(香川県報) 12・2 県学務部長が地方改善応急施設の早急な実施と事業進捗程度の報告を関係 町村長に通牒(香川県報) 12・19 県内務部長が経済更生計画にかかわる金融販売購買利用等の事業は産業組 合の主要業務であり,適正な行為をするよう産業組合長に通牒(香川県報) 12・22 昭和6年度県歳入出決算を告示.歳入経常部362万1123円58銭,臨時部 136万7641円10銭2厘,合計498万8764円68銭2厘.歳出経常部252 万4379円35銭,臨時部194万3049円92銭.差引残金52万1335円41 銭2厘(香川県報) 12・27 県内務部長が産業組合長に対し,産業組合拡充五か年計画を産業組合中央 会香川県支会においても8年1月から遂行する旨通牒(香川県報) -396- 社会・文化 1・1 同日現在の県下の失業者確定数は1794名(男1255・女539)で要救済者63 名(県調査)(香川県報) 1・9 三越高松支店で香川新報・高松放送研究会共催による「ラジオ展覧会」が 開催(香川新報) 1・22 高松職業紹介所扱いでは婦人の社会進出がめざましく,デパートの売り子 ・理髪店・美粧品・銀行会社のタイピスト等,特に総選挙を目的に政党 支部から女流弁士養成のため,適当な人物紹介の申し出がある(大阪朝日 新聞) 2・4 県下中等学校長会を招集し.知事が教授法の改善・思想問題への注意・教 師と生徒の接触機会を多くするこ -397- と,中国問題・経済問題に関し,興国的思想の涵養を指示(香川県報) 2・6 伊藤知事が県下小学校長会議で,児童の体育運動及び学校衛生に留意する こと,配下職員の思想傾向を監察し,児童教養上遺憾のないよう指示(香 川県報) 2・8 県警察部長が県下の内務省式改良便所の設置状況は既設2市119町村(全 体の69パーセント)未設置53町村と発表,各市町村長に対し設置奨励を 通牒(香川県報) 2・12 県東部青年大会を屋島グラウンドで開催.行軍・閲兵・分列行進・突撃訓 練を実施.同月25日県西部青年大会を善通寺練兵場で実施(松尾村文書) 2・24 高松高等商業学校の寮生がストライキを起こす(社会運動情勢) 3・1 高松で佐々木令山が俳句雑誌「屋島」創刊(ことひら) 3・3 県学務部長が学校・在郷軍人会・青年訓練所等で兵器払下げを希望するも のに払下要領を通牒(香川県報) 3・5 県学務部長が市町村に対し,今次事変のため召集された者の除隊後の復職 保障に配慮するよう,文部次官通達を移牒(香川県報) 3・11 事変による出征軍人及び遺族弔慰援護に関して関係諸団体が打合わせる (香川県報) 3・15 志度町で平野・丸共・玉浦製糸の女子従業員が工場閉鎖.賃金不払いに対 抗し,釜場を占拠(調停により鎮静)(大阪朝日新聞) 3・16 多度津から粟島に向かった天竹丸が強風のため沈没.船員船客全員14人 が水死(新修詫間町誌) 3・23 県警察部がカフェー,バーの取締標準を通牒.官公署学校病院等の近 -398- くでの営業には歌舞音曲を禁止.客席の照明は明快なものとし,細字を容 易に読める程度の光度とし,女給に異様な扮装をさせないなどを規程(香 川県警察史) 4・2 満蒙移住熱の高調に対して耕地の取得・農業経営方法・資金調達等慎重な 準備を要するとして,県が市町村に軽々の行動をとらないよう指導方を通 牒(香川県報) 4・25 三豊郡二宮村の二ノ宮窯跡が国の史跡に指定(香川新報) 4・- 社会民衆党香川県支部が民衆借家人聯盟を組織(代表鎌田正己)(社会運 動情勢) 5・5 県学務部長が市町村長に対し社会教育振興を益々促進させるよう通牒(香 川県報) 5・25 讃岐観光協会の創立総会開催(香川新報) 6・25 讃岐郷土研究会が「讃岐郷土玩具考」を刊行(高松市史年表) 6・29 県が小学校における無検定又は検定不合格の教科書の使用を厳重に取締ま るよう各学校長に通達(香川県報) 6・30 全国映画従業員聯盟香川支部(社会民衆党系)結成(社会運動情勢) 7・1 本日と7日,県下に集中豪雨(被害総額約33万7000円)(香川新報) 7・10 善通寺練兵場において8万円の募金による飛行機香川号の献納式と命名式 及び感謝飛行を行う(香川県報) 8・13 県が県下における欠食児童は1150人と発表(香川県報) 8・14 ロサンゼルスで開催の第10回オリンピック大会の水泳800メートルリレ ーで県人の遊佐正憲らが世界新記録で優勝(香川新報) 9・6 県が時局匡救事業は国民の自力更正の溌剌(#「溌」は旧字)たる意気と 万人の家族的共 -399- 同の労力がないと実効を挙げ得ないと告諭(香川県報) 9・18 高松市朝日町高松専売局東側埋立地で,香川新報社主催「航空ページェン ト」を開催.曲芸飛行や落下傘降下などが演じられる(高松市史年表) 9・21 県が拓務次官の移植民の奨励(支度金1人当り12歳以上50円・7~12 歳25円・3~7歳50銭)を移牒(香川県報) 9・30 丸亀市富屋町三笠豊吉方で10月6日までダンス講習会を開催.受講者10 名(香川県警察史) 10・5 県が結核患者救療規程を定める(香川県報) 10・15 県が県下の欠食児童1796人に給食を開始(香川県報) 10・19 県が無医村で医療組合または看護婦を設置したときは奨励金交付の規程 (医療組合看護婦設置奨励規程)を定める(香川県報) 10・21 県学務部長が市町村長に対し瀬戸内海国立公園指定を前に,この区域の風 景保護に努めるよう通牒(香川県報) 10・24 県学務部長が各学校長に対し,明治23年の教育勅語渙発の10月30日に, 毎年勅語奉読式を行うよう文部次官通達を移牒(香川県報) 10・- 高松高等商業学校で同盟休校事件が起きる(高松百年史) 12・2 仁尾町の失業救済事業で町長の態度を不満として100名がスト(大阪朝日 新聞) 12・4 高松で木履製造工50人が工賃値上げを要求してスト(大阪朝日新聞) 12・21 明善高等女学校5年生10名が三越百貨店高松支店でアルバイト.四国の 女学生のアルバイトとしては初めて(香川県明善学園五十年史) -400- この年 県人口75万1563人,世帯数15万0285戸(香川県人口移動調査報告) 1933 (昭和8年) 政治・経済 1・13 昭和8年度県歳入出予算を定める.歳入経常部333万9607円,臨時部138 万6068円,合計472万5675円.歳出経常部243万9230円,臨時部228 万6445円,合計472万5675円(香川県報) 1・22 香川郡選出県会議員の補欠選挙を執行し,真鍋清が当選(香川県報) 1・29 香川県自給肥料改良増産奨励規程を定める(香川県報) 2・19 香川郡選出県会議員の補欠選挙を執行し,字喜多幸太郎が当選(香川県報) 2・21 東洋紡績株式会社三本松分工場が操業開始(香川新報) 2・22 県が時局匡救費に充当するため7年度に12万5800円を起債(香川県報) 2・23 県が失業応急事業資金を高松市及び丸亀市に貸出す目的で9万7000円を 起債(香川県報) 2・23 県が7年の災害土木復旧費に充当するため19万3000円の起債を定める (香川県報) 2・- 高松市が下水道築造事業に着手(香川県土木史) 3・3 県警察部が高松高等商業学校学生ら70人を,共産思想取締りに関連して 検挙(香川の歩み) 3・9 木田郡農会が最初の郡別経済更生協議会を開催(農山漁村経済更生運動資 料集成) 3・30 県が製糸業法施行細別を定める(香川県報) 4・1 県立工業試験場建築工事が完工(高松市花宮町)(香川新報) 4・2 県が時局匡救のため農村振興土木事業資金として20万6500円.町村林道 改修事業資金として1万1800円.船溜場揚 -401- 場及び築磯設備資金として1万円.牧野改良資金として1000円.農村及 び中小商工業改良事業資金として2100円の起債を定める(香川県報) 4・5 県が時局匡救土木費に充当するため8年度に6万7600円の起債を定める (香川県報) 4・5 県が時局匡救のため市町村に貸出す目的で8年度に34万8800円を起債 (香川県報) 5・10 香川県工業試験場伝習生規程(木工・染織・酒造・図案・製紙・化学に関 する技術)を定める(香川県報) 5・17 松原権四郎死去(51)昭和4年高松市長に就任後,屋島・小豆島を中心と した海上公園を提唱,瀬戸内海国立公園の先鞭となる(続・讃岐人名辞書) 5・20 綾歌郡選出県会議員の補欠選挙を執行し,桑島傳が当選(香川県報) 5・25 県下警察署長会議で知事が左右両翼思想関係の出版物取締りと,新聞雑誌 その他出版関係者との協調を緊密にして,国体思想の善導を訓示(香川県 報) 6・15 市町村長会で知事が時局匡救土木事業執行・農山漁村経済更生・農村負債 整理・小麦増殖奨励・米穀統制法・軍事救護・国民更生運動・海外移住・ 青年訓練振興・方面委員等に関して指示(香川県報) 6・21 県経済更生委員会が知事から農山漁村経済更生上考慮すべき要目の諮問に 対し,指導機関の連絡統制,町村の組織化等の必要を答申(香川新報) 6・23 知事君島清吉が宮崎県知事に転任し,代って宮崎県知事木下義介が本県第 26代知事に任官(歴代香川県知事調) 8・5 仲多度郡榎井村の県立農事講習所で,農村の中堅青年を対象に第1回の選 定町村中堅青年講習会開催(農山漁村経済更生運動資料集成) -402- 8・12 全国米穀販売購買組合連合会が奨める産業組合拡充運動に反対し,香川県 米穀商が県公会堂で大会(香川新報) 11・12 県が市町村に隣保共助の精神に基づき農村の負債を整理するよう訓令(香 川県報) 11・12 県が市町村に対し農村負債整理事業の遂行に努めるよう訓令(香川県報) 12・6 通常県会で第26代議良に木村栄吉を選出(官報) 12・8 三豊紡績株式会社が倉敷紡績株式会社に吸収合併され,倉敷紡績観音寺・ 丸亀工場となる(倉敷紡績百年史) 12・17 昭和7年度県歳入出決算を告示.歳入経常部372万2657円45銭,臨時部 354万3225円64銭2厘,合計726万5883円9銭2厘.歳出経常部243 万9848円37銭,臨時部395万1068円40銭,合計639万0916円77銭. 差引残金87万4966円32銭2厘(香川県報) 12・21 県が起債稟請要項を定めて市町村に訓令.あわせて地方債の許可権限に関 する規程改正を通牒(香川県報) 12・26 県が市町村に籾貯蔵に対する奨励金交付を通牒(香川県報) 12・27 農村経済と自力更生のため国が策定した「産業組合拡充五か年計画」を遂 行するよう,県下の産業組合長に通牒(香川県報) 12・27 県が農山漁村経済更生督励に関し関係団体に通牒(香川県報) -400- 社会・文化 1・21 県が農山漁村の疲弊と中小商工業者の窮迫生活に鑑みて,学校給食の実施 促進を通牒(松尾村文書) 1・28 県学務部長が中等学校においては紀元節の挙式に教育勅語・憲法発布の勅 語奉読と訓話を行うよう学校長に訓令(香川県報) 2・6 丸亀市の藤井高等女学校が3月限りで廃止を文部省認可(官報) 2・15 「高松市史」が刊行(香川新報) 2・27 前川舟居死去(50)ホトトギス同人で俳誌「屋島」を主宰(続・讃岐人名 辞書) 4・7 県学務部長が市町村長及び各学校長にあて国際連盟脱退に際する詔書渙発 に関し趣旨徹底を訓令(香川県報) 4・- 県海外移住組合が木田農業学校内に県植民講習所を付設.受講者の大半は 南米・南洋・満州方面へ渡航(松尾村文書) 6・3 高松地方裁判所が結婚問題に関して差別裁判の判決(全国部落代表者会議 報告書) 6・15 知事が市町村長会議で本県の青年訓練は入所・出席ともに満足すべき状態 ではないとして青年訓練の徹底を訓示(香川県報) 6・25 県が社会教育委員設置規程を制定.市では25人以内,町村では15人以内 の委員を知事が委嘱(香川県報) 7・3 全国水平社が高松地裁の身分差別裁判に反対して糾弾闘争開始(近代日本 総合年表) 7・12 知事が県下小学校長会を招集.教員が思想事件に関与しないよう,また実 業教育の奨励等について訓令(番 -401- 川県報) 7・13 知事が県下中等学校長会議で,教員の政治結社加入を禁止するとともに, 社会・思想問題,また生徒の思想・社会問題の中正穏健なる識見涵養につ いて訓令(香川県報) 7・21 県が小学校児童を対象とする校外生活指導において,敬神・崇祖・社会奉 仕・協同互礼・勤労愛好などの精神を養うよう各学校長に通達(香川県報) 7・- 県女子師範学校が「讃岐文芸読本」を刊行(讃岐文芸読本) 7・- 赤松景福「讃岐俗謡集」(香川県教育図書)刊行(香川県文学史年表) 8・6 県が寄生虫予防法施行細則を定める(香川県報) 8・14 多度津町出身の遊佐正憲が全日本水上選手権大会の200メートル自由型競 泳で2分13秒の世界新記録を樹立(香川新報) 8・- 菊池寛「日本合戦譚」(中央公倫社)刊行(香川県文学史年表) 9・20 県下初の灯火管制防空演習実施(坂出市史年表) 10・20 高松地方裁判所差別判決取消請願行進隊が法相に要求書提出.司法当局が 「用語上の不行届」を認める(社会運動通信) 11・3 坂出町出身の楠好蔵が全日本陸上選手権大会の一般マラソンで2時間31 分10秒の世界新記録で優勝(香川新報) 11・22 高松地方裁判所差別裁判事件で,法相が裁判の不当を認め差別撤廃を通牒 (近代日本総合年表) 12・15 県学務部長が市町村長・青年訓練所主事にあて青年訓練振興を通牒(松尾 村文書) この年 琴平参宮電鉄に,観光ガイド -402- ・ガール登場(坂出市史年表) この年 県人口75万8669人,世帯数15万0945戸(香川県人口移動調査報告) 1934 (昭和9年) 政治・経済 1・13 政府指定倉庫の収容力不足を理由に公定価格による米穀の売渡申込みを拒 絶することがないよう県が関係団体に通牒(香川県報) 1・15 県が産業組合の拡充により農村経済更生に一段の努力を行うよう関係団体 に通牒(香川県報) -403- 1・17 県内務部長が市町村長に予算編成に関し,時局匡救経済更生費の増嵩はや むをえないが,一般に冗費を節減するよう通牒(香川県報) 1・- 中西孫太郎死去(70)元衆議院議員(続・讃岐人名辞書) 2・4 県が自作農創設及び維持の目的で昭和8年度に26万円の起債を定める(香 川県報) 2・25 県が8年度災害土木復旧費に充当のため15万5000円を起債(香川県報) 3・14 井戸文四郎死去(67)元衆議院議員(香川県政史年表) 3・16 香川県蚕業指導員養成規程を定める(香川県報) 4・27 県が農村振興土木費に充当のため9年度に1万8000円の起債を定める(香 川県報) 5・25 知事が市町村長会で時局匡救事業の実施に町村内の一致を欠くなど不祥事 件を起こさぬよう訓令(香川県報) 5・30 知事が県下警察署長会議で各種交通機関の発達に伴う交通安全や衛生と健 康の増進を促し,また国家主義運動につき常軌を逸しないよう警戒を訓示 (香川県報) 6・2 県内務部長が繭価の低落を防ぐため繭共同保管に関し.養蚕実行組合に留 意を促す通牒(香川県報) 6・- 丸亀団扇工業組合が設立(団扇の研究) 7・16 地方公共団体の予算様式中に神社に対する供進金の科目を設けるよう県か ら通牒(香川県報) 7・18 県が坂出港取締規則を定める(香川県報) 7・31 丸島・清水醤油両会社が丸金醤油(#「醤」は旧字)株式会社に合併(香 川新報) 8・6 綱紀粛正・行政の拡張に関する内閣総理大臣.内務大臣の訓令を県が市町 -404- 村等に移牒(香川県報) 8・12 内海醤油会社が丸金醤油(#「醤」は旧字)株式会社に合併(香川新報) 8・15 三豊郡観音寺町の区域をもって観音寺都市計画区域.豊浜町の区域をもっ て豊浜都市計画区域とする(官報) 9・11 県が桑園混作奨励規程を定める(香川県報) 10・9 牛窪求馬死去(72)明治28年,高松電灯会社を設立.四国で初めて電灯 を配電(続・讃岐人名辞書) 11・7 香川県水産製品取締規則を定める(香川県報) 11・8 風水害で破損,または沈没した動力付漁船のうち,機船底曳船の復旧を禁 じる旨通牒(香川県報) 11・17 香川県蚕種・繭売買取締規則を定める(香川県報) 11・27 仲多度郡琴平町・榎井村・四条村・神野村大字五条を琴平都市計画区域と する(官報) 12・1 県会が香川県に四国種馬所設置の意見書を内務・農林・陸軍の各大臣に提 出(松尾付文書) 12・5 災害等で品位を著しく損じた穀物の検査では,生産検査等級合格の下に準 合格,丁の下に戊,また移出検査の等級4等を設ける(香川県報) 12・6 県が苗木取締規則を定める.該当は,柿・柑橘・栗・萃果(スイカ)・び わ・桜桃・杏・すもも・梨・桃・梅・ぶどう・無花果(イチジク)・海棠 (香川県報) 12・22 昭和8年度県歳入出決算を告示.歳入経常部373万1471円95銭,臨時部 400万6996円33銭2厘,合計773万8468円28銭2厘.歳出経常部245 万4099円56銭,臨時部424万1625円56銭,合計669万5725円12銭. 差引残金104万2743円16銭2厘(香川県報) 12・25 昭和10年度歳入出予算を定める. -405- 歳入経常部358万4743円,臨時部161万5777円,合計520万0520円. 歳出経常部252万7434円,臨時部267万3086円,合計520万0520円(香 川県報) 12・27 県が9月21日の暴風雨による損害復旧のため水産関係風水害復旧費補助 規程を定める(香川県報) この年 県が園芸作物集団栽培奨励要項を定める(松尾村文書) -402- 社会・文化 1・10 梶原竹軒死去(68)「讃岐人名辞書」「古今讃岐名勝図絵」等の著がある (続・讃岐人名辞書) 1・22 香川郡鷺田村・高松市の石清尾国有林の石船積石塚が国の史蹟に指定(官 報) 2・9 豪雪(午後2時半~翌日午前7 -403- 時)積雪量は山間部30~50センチ,平地20数センチ(木田郡史) 2・24 美術工芸に関する調査審議のため,知事を会長とする「工芸調査研究会」 を設置(官報) 3・10 ことひら誌社(代表大西一外)から月刊郷土雑誌「ことひら」創刊(こと ひら) 3・16 内務省告示で瀬戸内海国立公園を指定(官報) 3・31 県内のラジオ聴取者数は1万1173人と初めて1万を超える(香川県綜合 郷土研究) 3・31 高松市天神前に県立図書館(旧県教育会図書館を県に移管)を設置. 4月開館を文部省が認可(官報) 4・1 県立図書館規則により,開閉時間を4月から10月までは午前8時から午 後9時まで,11月から3月までは午前9時から午後9時までとする(香 川県報) 4・1 松平家で修理中の高松城月見櫓が完成(香川新報) 4・25 県学務部長が瀬戸内海国立公園の指定に伴い,区域内の保護または利用に 関しては県庁と協議するよう関係市町村に訓令(香川県報) 5・1 本県出身者及び県内在住者の作品を網羅した県主催の讃岐美術総合展覧会 が三越高松支店で開催(日本画17・洋画31・彫刻18・工芸39点の計105 点,10日まで)(香川新報) 5・22 帝国飛行協会総裁梨本宮を迎え,香川県愛国飛行場(香川郡弦打村海岸) 開場式(香川県報) 5・31 県立木田農業学校植民部がブラジル在留県人名簿を発行.調査結果は推定 人数の約半数で,395家族・1998人(ブラジル在留香川県人名簿) 6・6 枌所村の山林から出火した山火 -404- 事は,国有林等261,5町歩を焼失.損害260万余円(香川新報) 7・3 県下中等学校長会を招集.知事が日本精神文化の高揚に適切な方途を講じ るとともに教師は自ら生徒の儀表となる修養を積むよう訓示(香川県報) 7・4 県下小学校長会を招集.知事が教員の指導監督・国定教科書・手工科教育 振興・体育運動指導精神の徹底・青年訓練振興・融和教育・農村託児所等 につき指示(香川県報) 7・7 干ばつで植え付けが出来ない水田の用水確保のため,高松市宮脇町の農民 らが栗林公園の泉水供給を県に陳情(香川新報) 7・14 降雨祈願のため滝宮天満宮で念仏踊りを行う(香川県報) 7・27 県が施設指導員,教養指導員の2種の社会教育団体指導員を設置(香川県 報) 7・- 大阪中央放送局高松出張所が設置(香川新報) 8・29 雨乞いのため,善通寺第十一師団の山砲隊が大麻山地獄谷に12門の砲列 をしき300発の実弾射撃(香川県政史年表) 8・30 大干ばつ.県下の被害田20177ヘクタール,枯死田1018ヘクタール,県 の通達により市町村で一斉に雨乞いの大焚火(誉水村史) 9・21 室戸台風(最大風速45メートル・県下で32,6メートル)県下の被害,死 者9名・行方不明8名・家屋全壊210戸・同浸水2544戸・船舶沈没17隻 ・同流失100隻・漁船の沈没297隻・同流失19隻.被害額,農作物358 万503円・水産36万2930円・土木107万4747円・林野20万円・家屋 36万748円.合計557万8928円(香川県政史年表) 9・- 村尾公羽選「讃岐名所俳句」(四 -405- 国民報杜)刊(香川県文学史年表) 10・10 県が少年救護法施行細則を定める(香川県報) 10・25 川津村の小作人250人が,地主40人に対し,室戸台風による稲作減収を 理由に平均3割の減額を要求(農地調整) 10・25 讃岐郷土研究会から椎名六郎ら編「讃岐郷土読本」刊行(香川県政史年表) 11・10 屋島村・古高松村の屋島(相引川以北の全半島部及びその地先海面100 メートル)を国の史蹟に指定(官報) 11・11 香川県国民精神文化講習所規程を定める(香川県報) 12・27 県が軍事扶助事業について帝国軍人後援会香川支会・愛国婦人会香川支部 ・帝国在郷軍人会丸亀支部・日本赤十字社香川支部・恩賜財団済生会香川 支部の5団体に連絡統制を呼びかける(香川県報) 12・28 観音寺町の円上島の球状ノーライトが国の天然記念物に指定(香川新報) 12・- 大阪・高松・松山・別府間に旅客飛行機が就航(香川新報) この年 県人口76万4779人,世帯数15万1402戸(香川県人口移動調査報告)