入力に使用した資料 底本の書名 讃岐ものしり事典(p172~174) 底本の編者 香川県図書館協会 底本の発行者 香川県図書館協会 底本の発行日 昭和57年4月1日 入力者名 坂東直子 校正者名 磯崎洋子 入力に関する注記 文字コードにない文字は『大漢和辞典』(諸橋轍次著 大修館書店刊)の 文字番号を付した。 JISコード第1・2水準にない旧字は新字におきかえて(#「□」は旧字) と表記した。 登録日 2003年3月20日
-地質- -172- 問 香川県の化石(「化石」は太字)について(香) 答 第四期洪積世の哺乳動物の化石では最も主要なのは象類の化石である。 瀬戸内海産の多くはStegodonとElephasとに属するもので小豆郡苗羽、坂手、豊島、大槌小槌 の間、与島、本島、木田郡庵治の近海から漁網にかゝって採集された。 -173- そのほか野猪の頭骨、鹿の下顎骨(#「顎」は旧字)の化石が小槌附近から、蟹類の化石が豊 島附近から採集されている。 ○ 香川県地質概説 P37 綜合郷土研究 P15 讃岐の岩石と地層 問 カンカン石(「カンカン石」は太字)について(香) 答 学名をsanukiteというが、これはドイツの岩石学者Weinschenkが産地讃岐の名にちなんで命 名したものである。黒色で表面は朽木のようであり、割ると貝殻状になる。古銅輝石の結晶を 多量に含み半玻璃質の岩石で、瀬戸内火山帯特有のものである。 打てばカンカンと金属音を発するところから、香川県の人々はこれをカンカン石とよんでいる。 ○ 原色岩石図鑑 P66 讃岐の岩石と地層 香川県地質概説 P45 讃岐海産物及岩石解説 P85 地理学研究17号 史蹟名勝天然記念物調査報告4 P123 香川県新誌 P20 問 球状ノーライト(「球状ノーライト」は太字)について(観) 答 観音寺港の西方約20キロメートルの海上に円上(ルビ まるがみ)島がある。 周囲1.3キロメートル程の小島で、全島がノーライトから成っているが、とくに西北側海岸に 球状ノーライトが集中している。 昭和5年、九大教授高壮吉博士により発見されたもので、昭和9年12月に国の天然記念物に指定 されている。 斜長石を中心に紫蘇輝石が包囲し形成されたもので、球顆の径は大きなもので8センチを測るも のがある。 ○ 観音寺市誌 香川県の文化財 問 南海大地震(「南海大地震」は太字)の被害と香川の気象災害(「気象災害」は太字)につ いて(香) 答 昭和21年12月21日午前4時19分頃、地震が発生し大津波をともなって中部・近畿・中国・四 国に被害をもたらした。震中は室戸岬と潮岬の間の沖合でマグニチュード8.2で全壊9,070戸、 死者1,330人であり、震災後におこった香川・徳島・愛媛の地盤沈下が大きな災害をもたらし た。香川県下の被害全壊608、半壊2,409、死者52、負傷者273 ○ 玉川百科大辞典 ⑦ P42、49、52、55、580 香川県気象災害誌 P44 19世紀までの香川県気象史料 台風(防災気象ノートⅠ) -174- 問 白鳥のランプロファイヤー(「ランプロファイヤー」は太字)について(香) 答 ランプロファイヤー(Lamprophyre)は岩石の名称で、わが国では煌斑岩(ルビ こうはんが ん) と呼ばれている。普通岩脈となって露出する灰緑色または灰黒色の岩石で、破面は細粒状で花 崗岩を貫いている半花崗岩、または県南部に多い和泉砂岩を淡墨で塗ったような感じのもので、 肉眼で造岩鉱物を識別することは困難である。本県では各所に岩脈となって産するがいずれも、 1~2条に過ぎず、白鳥のように20数条もの多くが一か所に露出することは国内で他に例はな い。昭和17年7月天然記念物に指定された。 ○ 香川県の文化財 P153 文化財協会報 52 国宝並に史蹟名勝天然記念物調査報告 P215 史蹟名勝天然記念物調査報告1 讃岐の岩石と地層