図書館かがわ no.81(11K)

入力に使用した資料
 底本の書名  「図書館かがわ」No.81 
 底本の著者名 香川県立図書館
 底本の発行者 香川県立図書館
 底本の発行日 平成17年3月1日

入力者:香川県立図書館
校正者:同上
登録日    2005年10月5日
      

図書館かがわ
2005・3・1  NO.81 (香川県立図書館報)


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「あひるさんとにわとりさん」

 仲良しのあひるさんとにわとりさんのおはなし。見開き1ページで読みきることができ
るお話が、9つ収録されている。
 高松市出身の村山籌子の作品で、挿絵は夫の知義が担当。この2人は、太平洋戦争前後
に活躍し、ユーモラスで機知にとんだ作品を数多く発表した。
 原本は昭和23年に出版されたものだが、ほのぼのとしたストーリーと、モダンな雰囲気
を漂わせる挿絵が、現在も私たちを楽しませてくれる。

 「あひるさんとにわとりさん」 村山籌子/作 村山知義/画 ニューフレンド 1948
年発行(復刻:ほるぷ出版 1978年発行)(J F29 1-36)



全国図書館大会香川大会が開催されました

 平成16年度第90回全国図書館大会香川大会が、「瀬戸内の風にのせて、未来へ発信
~情報の泉・図書館を考える~」のテーマの下、昨年の10月27日(水)~29日(金)
の3日間、香川県県民ホールをメイン会場として高松市で開催されました。この大会には、
全国から1600名を超える図書館関係者、利用者などが参加し、現在の図書館をめぐる
課題について熱心に議論・意見交換を行いました。


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 第1日目は、香川県県民ホールで開会式と全体会が開催されました。開会式では、主催
者の挨拶、来賓の祝辞に続いて、図書館功労者などの表彰が行われました。全体会では、
まず竹内悊日本図書館協会理事長がこの1年間の図書館をめぐる動きと課題について基調
報告を行った後、田尾和俊四国学院大学教授が、「讃岐うどんブームの仕掛けとメディア
の役割」と題して講演しました。
 第2日目は、公共図書館、学校図書館、児童・青少年サービスなど13の分科会がサン
ポートホール高松など高松市内の8会場に分かれて開催されました。
 第3日目は、再び香川県県民ホールで全体会と閉会式が行われました。全体会では、「
子どもの読書活動の推進-ふたたび読書の世界へ-」をテーマに、コーディネーターを佐
々木宏子氏(鳴門教育大学教授)、パネリストを小峰紀雄氏((社)読書推進運動協議会
常務理事)、佐藤凉子氏(NPO「図書館の学校」常務理事)、藤原一成氏(文部科学省
スポーツ・青少年局青少年課青少年有害環境対策専門官)にお願いしてシンポジウムを開
催しました。その後、大会報告・全体討議に引き続いて閉会式が行われ、主催者挨拶、次
回開催地の茨城大会への案内があり、3日間にわたった全国図書館大会が無事終了しまし
た。


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 大会終了後、関連行事として29日の午後、「人とであい、本とであう 考えようボラ
ンティア」のテーマで、ボランティア交流会が香川県県民ホール等を会場に開催されまし
た。県外からの参加者も含め、280名弱が集い、「読みきかせボランティア」など3つ
の分散会に分かれて熱気あふれる雰囲気の中で進められました。
 大会開催にあたりご支援・ご協力いただいた公共図書館、学校の関係者などの皆様に改
めてお礼を申し上げます。



図 書 館 の 本 棚
-阪神淡路大震災から10年-

 平成7年1月17日午前5時46分に発生した淡路島北部を震源とするマグニチュード
7.3の地震は、阪神間や淡路島を中心に、死者4,633人、負傷者43,792人、住
宅全壊104,906戸という、甚大な被害をもたらしました。
 国内で戦後最大のこの自然災害は、暮らしの安全についての意識を一変させ、防災への
緊急な取り組みをさまざまな方面に迫りました。
 一方、今世紀前半にも発生の恐れがある南海地震は、香川県でも大きな被害が予想され
ています。阪神淡路大震災の教訓を生かし、地震が起こった時の十分な対応を日頃から検
討しておくことは、私たちの大きな課題となっています。
 
一  般
 「阪神淡路大震災の追想」 夕月書房  36931 D3
 「老後を大震災の街に生きる」 栄光出版社  36770 N22
 「あのとき避難所は」 ブレーン出版  36931 M13
 「ボランティアはいかに活動したか」 日本放送出版協会 36931 N9
 「地震学者の個人的な地震対策」 三五館  36931 K33
 「市民のための災害情報」 早稲田大学出版部  36930 N6
 「図解よくわかる自治体の防災・危機管理のしくみ」 学陽書房 36930 K16
 「地震からわが子を守る防災の本」 リベルタ出版  36931 K38
 「阪神大震災に見る木造住宅と地震」 鹿島出版会  36931 H8
 「耐震建築の考え方」 岩波書店  4080 I4 1-51


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郷  土
 「予想される四国の地震と防災対策」 土木学会四国支部 K4532 D1 1-2
 「長尾断層系に関する調査成果報告書」 香川県 K4532 K1
 「香川県津波浸水予測図」 香川県 K4535 K1 3-2


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児  童
 「あっ!じしん」 学習研究社 J S102 44
 「地震だ!」リブリオ出版 450 C3 1-4
 「火山と地震の事典」 大日本図書 453 F1
 「地震なんでも質問箱1地震はどうして起こるの?」アリス館 453 Z1 1-1
 「大地震になんかまけへん~2年4組神戸っ子の記録」
                          学習研究社 911 K4 6
 「ぼくのじしんえにっき」 岩崎書店 913 Y78


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県内公共図書館の新しい顔 新館

観音寺市立図書館 平成16年12月18日 開館!

市民会館駐車場跡地に、市民待望の図書館が移転、オープンしました。
 図書館の建物は、環境に配慮するとともに、香川県福祉のまちづくり条例に適合し、ハ
ートビルに認定されており、玄関には、総合案内情報を提供する視聴覚対応総合案内板が
あります。
 1階には、一般図書・児童図書・AVコーナー(9ブース)、2階には、参考図書コー
ナー、書画等の展示ができる多目的ホール及びギャラリーを設けております。また、屋外
の読書コーナー(テラスには、彫刻家 和泉正敏氏による石のベンチを配して自然の空間
を演出しています。)も設けています。そして、利用者サービス及び業務効率の向上を目
指し「IT図書館システム」を四国で初めて採用しております。自動貸出装置による簡単
な操作で利用者自らが貸出手続きをすることができたり、無断持ち出し防止等を図ること
ができるようになっております。また、インターネットで蔵書検索や貸出予約をすること
もできます。

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レファレンス日誌から
災害をふりかえる

 昨年は台風、地震と災害が相次ぎ、香川県も台風では大きな被害を受けた。そのせいか、
図書館には香川県の災害や気象に関する質問がたびたびあった。昨年の香川県に来た台風
の数はいくつか、被害状況はどうだったか、香川県の過去の災害を知りたい、など。
 高松地方気象台が毎月ホームページに載せている「香川県の気象」は、毎日の気温や降
水量、地震、潮位など気象台の観測結果が集められている頼りになる資料。ただし古いデ
ータは消えていくため、図書館では許可を得、プリントアウトして保存している。それに
よると、昨年香川県に被害をもたらした台風は9個。一昨年は3個だったので、なんと3
倍の数だった。
 また、「香川県統計年鑑」には香川県の主な統計資料が集められており、風水害の被害
者数や農作物の気象被害も載っている。四国新聞の香川県に関する記事を切り抜いて分類
した「自然・気象」「事故・災害」のファイルで、過去の記事を簡単に見ることもできる。
もっと昔の気象については「19世紀末までの香川県気象史料」などにまとまっている。
暴風雨で一番古い記録は802年。田が損なわれたので税を免じたそうだ。
 調べてみると、香川県もいろいろな災害にあってきたこと、改めて昨年の被害が大きか
ったことが分かる。これらの資料が今後の災害防止にいかされればと思う。

〈参考文献〉
「香川県の気象」(高松地方気象台)
「香川県統計年鑑」(香川県)
「19世紀末までの香川県気象史料」
(香川県防災気象連絡会)
高松地方気象台URLhttp://www.osaka-jma.go.jp/takamatsu/takama01.html

編集・発行 香川県立図書館
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