入力に使用した資料 資料名 「図書館かがわ」No.75 編集者 香川県立図書館 発行者 同上 発行年 平成14年10月1日 入力者:香川県立図書館 校正者:同上 登録日:2003年1月22日
図書館かがわ 2002・10・1 No.75 (香川県立図書館報) ευρεσιζ(発見) [#写真入る] The History of Japan(『日本誌』) 1727年、イギリスで出版されたケンペル著『日本誌』は、当時のヨーロッパ人にと って、日本についての最大の情報源だったという。日本には、オランダ語版が輸入され、 翻訳も企てられた。江戸時代後期の知識人にとっても、西欧人の日本観や鎖国論は関心が 高いことだったに違いない。 現代でも、時折外国人の書いた日本論が話題になる。外国人は私たちをどうみているの か。今も昔も気になるところである。 ドイツ人のケンペルはオランダ東インド会社の医師として、1690~92年日本に滞 在、2度江戸に参府するとともに、日本研究の資料を収集した。写真は、「将軍に謁見す る長崎商館長一行」の図、踊っているのが ケンペル自身である。 (刊行250年記念ファクシミリ版 1977年 雄松堂出版発行) (K.Y) 「本を読む」楽しさ・贅沢さを! 36年もの昔、大学卒業記念に、国文科の級友たちと宮内庁書陵部の文庫を見学させて いただいたことがある。皇居へは平川門から入り、当時、新装なったばかりの桃華楽堂の 隣に位置する、殺風景な古い書陵部の建物の中にお邪魔した。 薄暗い室内のガラスケースの中には、種々の「嫁入り本」が無造作に並べられていた。 それは、皇室に入内した姫宮たちが持参してきた、あるいは、名だたる大名家から徳川将 軍家に嫁してきた姫たちが、その実家の威信をかけ、贅を尽くした最高の和紙に最高の書 家が写本した書物類であった。 その数年後、京都で、安芸の宮島に伝わる「平家納経」展を観た。京都での長年に及ぶ 修復作業終了を記念する、大正12年以来の公開展であった。この「平家納経」の美しさ もまだ目の底に焼きついている。巻物の水晶の芯を飾る繊細な彫金の透し、渋くて、そし て華麗な台紙や料紙、平家一門の方々のそれぞれの写経の文字、特に清盛の筆跡は伸びや かで魅力的だった。 以来、古今集や平家物語を読むときには、活字体で古文を読むことができることを幸せ に思ってきた。上記の「嫁入り本」や「平家納経」のような美術品的書物を一握りの人が 所蔵した時代、庶民は「平袖」や「太平記読み」が伝えているように、詠われたり語られ たりするものを、ただ耳から聴いて、その世界に浸るしかなかったであろう。 さて、現在、家庭や学校や図書館で、「ブックスタート」や「本の読み聞かせ」運動が広が ってきている。ラジオの「私の本棚」を聞いて育った世代の私は、朗読を「聞く」楽しさも 知っているが、豪華本ならぬペーパーバックスでも、好きな本を好きなときに、夢中で自 分流に「読んでいく」方がやはり楽しい。子どもたちには、「本を読む」楽しさ・贅沢さを身 につけてほしいと思う。今、図書館もそれを手助けしてくれる。 香川県立志度高等学校長 小野泰子 レファレンス日誌から 本棚をさがすようにページをめくるように ~香川県立図書館ホームページリンク集「その他情報源」のご案内 本年の7月、当館ホームページのリンク集「その他情報源」のコーナーをグレードアッ プしました。 現在、「その他情報源」のコーナーには約400のサイトがあり、大半の図書館が採用 しているNDC(日本十進分類法)で分類して並べています。 たくさんのサイトを効果的にご覧いただくため、3つのメニューを用意しました。「■最 初から順番に見る」をクリックすると、分類0(総記)から分類9(文学)まで、400 のサイトを順番にご覧いただけます。「■分類を選んで見る」でみたい分類をクリックす ると、その分類の先頭のページへジャンプできます。「■タイトルの50音順に見る」を クリックすると、50音順に全てのリンクがご覧いただけます。サイト名がわかっている ときはここで探すのが便利です。 このリンク集では、いろいろなところで紹介されている評価の高いサイト、実際にレフ ァレンスで役立ったサイトを集めました。 特に、最近、公的機関では白書・統計類をサイトで公開することが多いので重点的に集 めました。また、無料で公開されているデータベース、辞書類、小説を中心とした電子テ キスト、リンク集等は公的機関、大学、企業、個人を問わず集めています。 ほかにも、特定分野を探究した個人のサイト、大人も楽しめる優れた子ども向けのサイ トも選んでみました。調べものだけではなく、何か面白いことはないかな?と、このリン ク集を眺めてください。 図書館の本棚を見て歩くように、本のページをめくるように、このリンク集をご覧いた だければ幸甚に思います。 (URL)/ 図 書 館 の 本 棚 「赤穂義士討入り300年」 元禄15年12月14日(1703年1月30日)夜、ひたすら侍の道を貫こうとした 赤穂四十七士は、江戸本所松坂町のきら吉良こうずけ上野のすけ介よしひさ義央邸を襲っ て、主君あさの浅野たくみのかみ内匠頭ながのり長矩の仇を報いた。世に言う「討入り」 である。 あれから300年。江戸城内での「刃傷」という主君の不始末により、浪人となった家 臣たちの苦闘の物語は、長く日本人の間に語り継がれ、芝居、映画、講談などの題材とな っている。 今回は「赤穂義士」に関するさまざまな資料を紹介する。 一 般 「赤穂義士」 文芸春秋 B2 K2 30 「正史赤穂義士」 光和堂 2105 W10 「元禄忠臣蔵データファイル」 新人物往来社 2105 G5 「忠臣蔵百科」 講談社 2105 I34 「真説・赤穂事件」 日本放送出版協会 2105 D2 5 「図説忠臣蔵」 河出書房新社 2105 Z2 「古文書で読み解く忠臣蔵」 柏書房 2105 Y39 「浮世絵忠臣蔵の世界」 里文出版 7218 N4 4 「おんな忠臣蔵」 筑摩書房 2105 T65 「横から見た赤穂義士」 中央公論社 B3 M45 3-3 [#写真入る] 郷 土 「赤穂義士と讃岐及讃岐人」 香川県教育図書 K2100 O2 「東下記 ― 忠臣蔵異聞」 叢文社 K9360 T6 「忠臣蔵」(菊地寛著) 高志書房 Ki24 913 6 [#写真入る] 児 童 「大石内蔵助」 あかね書房 280 A2 1-3 「大石内蔵助」 講談社 火の鳥伝記文庫 289 O4 「大石内蔵助」 岩崎書店 289 O4 2 [#写真入る] 香川県立図書館講演会 「物語をたぐりよせる力 ~現代を生きる子どもたちへ~」 ◇と き 平成14年11月10日(日) 13:30~15:10 (開場 12:30) ◇と こ ろ 香川県立図書館2階 視聴覚ホール ◇定 員 200名(先着順) ◇入 場 料 無 料 ◇主 催 香川県立図書館、(財)香川県立図書館・文書館管理財団 ◇後 援 NHK高松放送局、四国新聞社、香川県図書館協会、 香川県子ども文庫連絡会 ◇お問い合わせ 香川県立図書館(〒761-0393 高松市林町2217-19) TEL:087-868-0567 FAX:087-868-0607 ◇講師・プロフィール 清水真砂子(しみず まさこ) 児童文学評論家、翻訳家 北朝鮮生まれ。青山学院女子短期大学教授。英米児童文学の研究、翻訳、評論など で活躍中。 昭和49年、『石井桃子論』で日本児童文学者協会新人賞(第7回)受賞。昭和5 6年、『夜が明けるまで』(マヤ・ヴォイチェホフスカ作)の翻訳で産経児童出版 文化賞(第28回)受賞。平成5年、『子どもの本のまなざし』で日本児童文学者 協会賞(第33回)受賞。 平成7年から9年までの毎年、児童文学ファンタジー大賞の選考委員をつとめる。 主な訳書にアーシュラ・K・ル=グウィン作『ゲド戦記』4部作、著書に『子ども の本の現在』、『幸福の書き方』など多数。 お 知 ら せ 企画展示 「干支(未)」・・・・・・・・・平成14年12月10日(火)~1月26日(日) 人は、十二支を動物に見たて、動物の姿を通してその年への思いを託し、生まれ年を 大事にしてきました。 2003年の干支は、未(羊)です。羊は性質もおとなしく、家畜として飼育され、 衣服となり食肉となり人びとの生活に役立ってきました。そうした未(羊)にまつわる 民話や伝説などを図書館の資料を使って紹介します。 編集・発行 香川県立図書館、(財)香川県立図書館・文書館管理財団 〒761-0393 高松市林町2217-19 (香川インテリジェントパーク内) TEL 087-868-0567 FAX 087-868-0607 /